2012年03月11日
あの日から1年
1年前の3月11日。
職場にいた私は、振幅の大きいゆっくりとした揺れに、どこかで大きな地震があったのだと感じて咄嗟にテレビをつけました。
直後、上京中の父から夫の携帯に着信。こちらも揺れてる、これは相当大きいと話しているうちに揺れがどんどん激しくなり、棚の書類が落ち出しました。
新島の震度は5強。
新島では2000年に群発と震度6弱の地震を経験しているので、それほど慌てることはありませんでしたが、テレビの速報でM9という信じられない大きさであることが報じられ呆然。
数分前に小学校から帰宅して友達の家に遊びに行った娘が、丁度古い石塀のあたりを歩いていたところではないかと不安になり、とにかく子供たちの安全を確認しようと飛び出しました。
幸い娘は揺れ始めてすぐ小学校に逃げ込んでおり、下校前だった次男も校庭に避難していました。
2人の子供を連れて帰宅、そして津波警報を受けて夫と4人、避難場所の高台へ。
そこから2次避難場所の小学校へ移動し、学校が開放してくれた多目的室で待機。
中学生の長男は先生の誘導で高校へ避難していました。
多目的室のテレビに映し出される東北のリアルタイムの惨状。
家が、車が、空港が津波に飲み込まれていくさまを見て、「あぁぁ・・・」と悲鳴とも溜息ともつかない声がそこここで上がっていました。
午後5時過ぎ、これ以上大きな津波の脅威は無いだろうということで帰宅。
新島の海面変動は1~2m程度でしたが、それでも小型船が数隻転覆しました。
心が砕かれるような津波被害。でも震災はこれだけでは終わりませんでした。
その後、福島第一原発が爆発。
その時期風向きが海へと向かっていたことが多く、大部分の放射性物質は海へと運ばれましたが、何度か内陸へ吹き抜けた風により甚大な放射能汚染が起きてしまいました。この時内陸への風が吹き続けていれば、その被害は何倍にも拡大したでしょう。
放射性物質は東北から関東にかけて降下し、ここ新島にも僅かですが降り注ぎました。
首都圏東部は年間許容値以上に汚染されているところもあり、局地的に高いホットスポットも多数見つかっています。
放射線の低容量長期被爆や内部被爆の影響は、専門家でも意見が分かれており、安全ラインの見解も様々です。
短く見積もっても福島第一原発の廃炉には30年、燃料棒取り出しにも10年は掛かり、その間に再度大きな地震や津波があれば、おそらく日本の半分以上が住めなくなってしまうでしょう。
そして、地殻の活動期に入ってしまった日本は、東北地方太平洋沖地震の余震のみならずアウターライズ地震、東海・東南海・南海地震、首都圏直下型地震など大地震がいつ起きても不思議ではない状況です。
横浜に住んでいた妹夫婦は、3歳になる息子の将来を考え、年明けにニュージーランドに移住しました。知る人も無く、英語も話せず、仕事を始めるまでは貯金が頼りの捨て身の覚悟です。今、義弟は現地で英語学校に通い、その後職業訓練校で学んでから仕事を探し、永住権取得を目指す予定です。震災前には考えもしなかった人生の選択でした。
途方も無い数の命が奪われ、住む家を失い、放射能に怯えつつ暮らしている方々が未だたくさんいらっしゃるなか、こうしてほとんど震災前と変わらず生活できていることはとても幸運でありがたいことです。
一見変わらぬようですっかり変わってしまった世の中、1年経っても気持ちを緩めることなく常に防災を意識し、できることを続けていきたいと思います。
亡くなられた方々のご冥福と、未だなお苦しい生活を余儀なくされている方々が少しでも心安らぐことができますよう、心からお祈り致します。
2011年03月04日
クジラ出現!
3月2日の夕方、前浜マリーナ提付近にクジラがいる!との情報を聞きつけ、子供たちと急行しました。
その日は季節風の西風が吹き荒れて海は大時化。夕日の丘に行ってみるとすでに沢山の車が止まっていましたが、肝心のクジラは確認できず。しかし隣の車の人が黒根方面の高台から見えるらしいと教えてくれたので慌てて移動。そこでしばらく探していると…いました!
B提の沖で何度も尻尾を跳ね上げています。慌てて写真を撮りましたが、ズーム最大なうえに強風と興奮でブレブレ…。そのうちのなんとか見れる1枚です。海が荒れていなければB提から間近で見ることができたのですが、波がかぶって危険なので断念。
子供たちは頭も見えたと騒いでいましたが、私はカメラで見失っている時で見ることも撮ることもできず、この時点では種類もわかりませんでした。
そんなことをしているうちにクジラは潜ってしまったのか見えなくなりました。弱っている感じではなかったので、無事沖へ泳いでいったのでしょう。
帰ってからTwitterに写真を載せると、御蔵島の高縄さん( http://www.aduncus.com/ )他海棲哺乳類に詳しい方々が「この尾はニタリ?ナガス?ミンク?もしやセミ?」と色々推測して頂いたのですが、この写真では決定的な証拠がなく、わからずじまいかと思いきや…
その後島の方々のブログでも写真がアップされ、
林檎が一番
http://plaza.rakuten.co.jp/aramusha/diary/201103020000/
“きゅういむ”の ふんと~に
http://q16.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/03/post_d257.html
この上の胸ビレ写真が決定的な証拠となって、「セミクジラ」であろうということになりました。
セミクジラは大型のクジラの中では特に数が少ない絶滅危惧種で、パンダ並に貴重。背中の曲線が美しいことから漢字では「背美鯨」で、昔の絵画にもよく登場します。そんな貴重な動物を間近で見られたなんて、本当に幸運でした。
新島では20年程前にキタゾウアザラシが生きたまま上陸し、その後保護されサンシャイン国際水族館で展示された後、鴨川シーワールドへ行ったこともあります。
こんな出来事も島に暮らす楽しさのひとつ。これから先も珍獣に出会えるかも…と思うとワクワクします。
2010年12月03日
2010・秋
久々の更新です。
新島の秋といえば国際ガラスアートフェスティバル。
村民向けのガラスアート講座に行ってきました。今年はバーナーワークでペンダントを作りました。
オープンデーに見学に行ったら…魚屋さん?
よく見ると立派なカブトガニ!
ガラスでできているんです!
裏側もいい!
あまりに素敵なので、フェスティバルのオークションに出品されるかもと聞いてなんとしても手に入れて家宝にしようと思ったのですが、出来が良かったのでミュージアムに寄贈されたとのこと。ああ残念…。
11月20日は地質学者・磯部洋一先生と一緒に旗城の神洞(はたしろのみほら)へ。
阿土山の道から下っていくと…
旗城神社。初めて来たかも。
そしてさらに下ると…旗城の神洞!山にぽっこりと大きな縦穴が開き、その底は海につながっています。
木が茂ってなかなか良く見えないんですが…海へ続く穴。
その後淡井浦へ移動。流紋岩の中に取り込まれている玄武岩を観察。チョコチップクッキーみたいです。石山方面の石にはこの玄武岩は入っていません。
噴火の時堆積した地層を見学したり、火口と思われる地形を観察したりと楽しい観察会でした。
そして、博物館の古民家で大踊りの会。今回は初めて笠を被って踊りました。
「下げ緒」と呼ばれる飾り紐。頭に結びます。
よく見ると小さな色とりどりの人形がついています。これはお守りだそうで、皇室にも同じ形のお守りが伝わっているのだそうです。雅子さまも出産の時これをお持ちになられたとか。
私は歌い手として大踊りの歌をお師匠さんに習っているのですが、これが難しい!なかなか覚えられません…
大踊りの会、囲炉裏を囲みながら毎月行っています。興味のある方は見に来てくださいね。
2010年09月07日
ALL JAPAN PRO 新島・大澤伸幸準優勝!!
JPSAジャパンプロサーフィンツアー2010・ALL JAPAN PRO 新島が9/1~9/5に行われました。
日本のプロサーファーが集結するこの大会のショートボードの部で、大澤伸幸くんが準優勝しました!
今回の大会では決勝終盤まではトップだったのに、終了2分前でこの大会一番のセットを掴んだ田中樹プロが逆転、僅か0.25ポイント差で2位に。本人も相当悔しそうでしたが、「でも今回優勝したら次の試合は気が抜けてしまったかもしれない。次回は勝ちます!」と言っていました。期待してます!
(写真は決勝戦のノブ by yojibay日記)
縁あって初めてうちに来た夏はまだ16歳だったのに、それからオーストラリアで修行を重ね、見事プロに。若干22歳にして日本のトップランクのプロサーファーに成長。現在全日本で5位にランキングされています。
準優勝と聞いてノブが中学生からお世話になっている新島での実家・民宿かとうへお祝いの刺身盛りを届けました。
今年から本格的にサーフィンを始めたうちの長男、自分が小さい頃から知っているノブの活躍に「俺もノブ兄みたいになりたい!」とモチベーションが上がったようです。
これからの活躍を期待しています。がんばれ!ノブ!!
ノブの叔父さんのサーフショップ・茅ヶ崎WATERDOOR。この店長、高校生の時にひと夏新島の海匠丸に乗って漁師をしてました。
ノブのお母さんの惣菜とお弁当の店・茅ヶ崎ザンボ。こちらもよろしく!
追記:その後、大澤伸幸は2010年・全日本のグランドチャンピオンになりました!おめでとう!!
2010・夏
今日から幾分か涼しい風が吹き始めた新島。今年は暑い夏でした。
夏休みが始まって、息子たちは柔道練成大会で日本武道館へ。私も応援に行きました。
その後、アラゲホンジのサポートでフジロックへ。
苗場から帰った数日後、今度は次男の参加する伊豆・小笠原諸島のサッカー大会・愛らんどリーグで八丈島へ。
偶然八丈島の珍しい七夕も見ることができました。
お盆は新しくなった船客待合所のデッキでゆる~くスティールパン演奏。
今年から本格的にサーフィンを始めた長男を連れて家族でシークレットへ。
長男、なかなかさまになってきました。
夏休みの締めは小学校の遠泳大会。干からびそうなくらい暑い日でした。
そして夏の終わりの幻想的な夕日。
とは言え島はまだまだ暑い日が続きそうです。
2010年07月30日
アラゲホンジ in Fuji Rock!
新島出身で私の妹分(モイっ子)・小澤さとの所属するバンド、アラゲホンジが1700組中の15組という狭き門をくぐり抜け、明日から始まる日本最大の夏フェス、フジロックフェスティバルに出演します!
ということで、私も一緒に苗場へ行ってきます!
2010年07月01日
新しい船客待合所
新しい新島港船客待合所、今日からオープンです。ちょっと中をのぞいてきました。
広々とした吹き抜けの空間。
奥のスペースからは海が一望できます。
おみやげはもちろん、コンビニ並みに品揃え豊富な売店「いさば家」。
2階にはレストランも。
デッキからの眺めは最高!
今日は海もすっかり夏色でした。
2010年05月02日
Beach Wedding
今日は抜けるような青空の下、羽伏浦での結婚式に参列してきました。
新郎・新婦共にサーファー。青い海が似合います。波を背景に、指輪の交換。
その後、クリエートセンターで披露パーティー。心に残る素敵な結婚式でした。お幸せに!
2010年05月01日
ふじ丸と大踊りの会
ゴールデンウィークで島も賑やかです。
先日4月19日、客船「ふじ丸」が前浜沖に停泊していました。
乗客の皆さんはテンダーボートで上陸して島内観光していたようです。
4月29日は博物館の古民家で「大踊りの会」がありました。
囲炉裏を囲んで、今回は大踊りの背景や対する思いに話の花が咲きました。
子供たちは昔の道具に興味津々。
囲炉裏で焼いたくずだんごも美味しかったです。
「大踊りの会」、大踊りを習ってみたいという人が集まって定期的に開催されるそうです。次回は5月終わり頃の予定。興味のある方はぜひ参加してみてください。
2010年03月14日
寺ん山整備
今日は新島小学校PTAの寺ん山整備に行ってきました。
寺ん山は学校の裏山。体育館脇から登って行きます。
草を掃ったり倒木を取り除きながら、てっぺんの見晴らしの良い広場へ。本村が一望できます。
上から見た新島小学校。
周囲を整備して、目印の旗を立てました。
山川方面へ下る道は苔むした石畳。久々の山の中は気持ちがいいものです。
参加した皆様、お疲れさまでした。